目の鍼治療トライアルコース(ロールモデル)

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コース概要

こちらのトライアルコースは、当院の主力メニューである「目の標準治療(目・首肩背中)」の簡易版です。患者さんには「眼精疲労トライアルコース」としてアナウンスします。

いきなり本格的な治療するのではなく、あくまで体験的なコースとなっています。通常80分の治療時間を50分に凝縮しており、価格もリーズナブルに設定しています。以下のような方が対象となります。

・鍼が初めての方
・まずは治療を体験たい方
・鍼治療に不安がある方

ポイント

新人スタッフが、一人の患者さんを「初めから最後まで」担当する、練習メニューとしての意味もあります。また、スタッフ同士や学生同士の練習、講習会のロールプレイとしも良いと思います。

ポイントは、患者さんの案内、問診、説明、声掛け、治療、会計、次回の予約まで、一連の流れを徹底的にインプットすることです。また、鍼を打つ場所が定められていますので、一点一点を正確に丁寧に、早く鍼を行なうかが重要です。

目の鍼治療トライアルコースの実際

◆所要時間 60分(問診含む)
◆着替えは上半身のみ
◆鍼の本数 12本~16本
◆体位 うつ伏せ→仰向け

問診表記入とブースへの案内~導入

問診表に必要事項を記入してもらい、治療ブースに案内します。治療中、トイレに行きたくなる患者さんがいますので、トイレ場所の説明を忘れないように。ブースに入ってももらい、荷物の置き場所と着替えの説明をします。

挨拶から問診へ「鈴木さん、お待たせしました。本日担当します鍼灸師の小宮です。治療内容は、眼精疲労のトライアルコースでよろしいでしょうか。大まかな代金の説明も。」

「では、はじめに、症状など、お話をお伺いします。」

症状の具体化、主訴と経過

眼精疲労は、具体的にどのような症状が気になりますか?いつぐらいからですか?など、症状の問診を行います。

2,目の使用状況、身体の状態

仕事内容(PC一日中)などを聞き、目が疲れる原因を確認する。ストレスなど。また、首や肩こりの症状や、睡眠、胃腸、生理痛なども問診。

3,その他

目に病気がないか?眼科で治療は受けたか?基礎疾患はないか?飲んでいる薬はないか?視力や矯正方法なども聞く。また、鍼は初めてか?を確認する。

治療の流れと注意事項を説明

治療の流れですが、初めはうつぶせの状態で、首や肩、背中のツボに鍼をします。その後、仰向けになって頂き、目の周りに鍼をします。

鍼は刺したまま数分~数十分、置きます。

全体で50分ぐらいかかります。

鍼は使い捨ての鍼を使用します。本日はトライアル治療なので、一番細い鍼を使用します。

鍼の刺激、内出血について

鍼は髪の毛ぐらいの細さですが、場所によってはチックとしたり、奥でズーンとすることがあります。ズーンとする感じは鍼独特の響きというものなので心配ありません。

ただ、人によっては鍼自体が苦手な方がおりますので、不快な感じがありましたら、遠慮なく仰ってください。

また、鍼にはごくまれですが、内出血のリスクがあります。ぶつけた時に出来る一時的なアザと一緒で、皮膚の一部が、黒くなったり、紫色になったりすることがあります。そうなっても、必ず数日で元のように治ります。これは、後半、目の周りに鍼を打つ際に、もう一度説します。

何か、治療の前に、質問などはありますか?

それでは、首肩を治療していきますので、うつぶせでお願いします。(おでこの位置、腕の位置などを説明する。)

では、首肩を見ていきます。触診後、鍼を刺す大体のポイントを伝える。

それでは消毒します。→鍼の開始

背部、鍼を打つ場所と順番

左右合計12本、片側ずつ治療

●左肩井 (肩外兪)
●C6直側
●天柱、風池
●肺兪、心兪

ポイント

天柱、風池は後頭神経に触れることがあるので優しく慎重に。時、刺激などは大丈夫ですかと聞きながら鍼をする。「立ち位置」と「押手の当て方」をインプットする。

●それでは、このまま、5分ぐらい鍼を置きます。

●抜鍼、消毒、マッサージ、仰向け、ホットパック。(抜いた鍼はシャーレに整頓)

目のまわりの鍼

それでは、これから目の周りに鍼をしていきます。

目の周りは皮膚が薄いので、首や肩より、刺激を感じる場合がありますが、そのような場合はおっしゃてください。

内出血のリスクを再説明

それでは、目の周りを見ていきます。

触診→鍼を打つポイントを伝える。

こめかみ、そして眉毛の下あたりを中心に鍼をします。

<目の鍼(合計12本)の場所と順番>

  • 右太陽1本、右眉毛の下に鼻側から耳側に4本

2、左太陽1本、左眉毛の下に鼻側から耳側に4本

3、左右の頭維に各1本

鍼の刺激は大丈夫ですか?それでは、このまま15分ぐらい鍼を置きますので、ゆっくりしていてください。電気を暗くします。

抜鍼後、目周りのマッサージ(鍼の抜き忘れがないかも確認。)

術後の注意点次回の治療について

鍼を刺した場所が、しばらくジーンとしている場合がありますが、数時間で消えます。また、この後、少しだるくなることがありますが、その場合は早めにお休みください。翌朝には、だるさは取れると思います。

特に生活制限はありませんので、お風呂に入っても大丈夫です。お酒の飲む場合は、酔いが回りやすい場合がありますのでご注意ください。

本日は、トライアイル治療ですので、非常に弱い刺激となっています。次回は標準的な治療をおすすめしますが、まずは、1週間~2週間に一度の治療を4回ぐらい受けて頂くの良いと思います。

最後に、何かご質問はありますか。

それでは、本日の治療は以上になります。

お着換えの上、受付にお越しください。

診察券を渡す。会計して次回の予約案内で終了。
「お大事にどうぞ、お気をつけてお帰りください」など医療機関で使用する言葉を使う。患者さんに「ありがとうございました」は厳禁。

以上

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